森田俊哉のデータは力なり

株式会社インサイトテクノロジー 
代表取締役社長 CEO

森田 俊哉
株式会社インサイトテクノロジー 代表取締役社長 CEO 森田 俊哉
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情けは、人のためならず

「情けは、人のためならず」は、「他人にかける情けは、その人のためになるだけではなく、めぐりめぐって、やがて自分のためにもなる」という意味で使われます。
しかし、最近は、すぐに自分に見返りがなければやらないといった雰囲気があるように思います。

インサイトテクノロジーも仕事をリモートで行うようになり、結果に直結する内容を限られた時間で決める習慣が付き効率も良くなってきました。効率を重視すると、巡り巡って返ってくるようなことは敬遠されるのかもしれません。見返りを求めない関係は、親子などの親族間では成り立っているように見えますが、これも心理的な見返りがあるのだと思います。
近年の発達心理学でも、保育園児を観察して、一人が親切にすると、周りの子どもたちも手伝ったり親しく話しかける言動が増えるとの報告があるそうです。企業活動は、1人で行うということはありません。親切にした人から直接返ってくることが無くとも「いつか」「誰からか」返ってくると考えて行動をすることが、長期的に個人も企業にとっても成長に繋がると思います。

少し話が変わりますが、私が常に意識している言葉にGIVE and TAKEという言葉があります。ポイントは、TAKE and GIVEではないということです。先に自分からGIVEすることで、後からTAKEすることができると私は考えています。GIVE and TAKEは、人間関係の形成でも無意識に成り立っていて、相手からGIVEされることで自分からもGIVEできるようになるそうです。友人でも夫婦でも上手く関係を作ることができているのは、このGIVE and TAKEのやり取りが無意識に上手く成り立っているからだそうです。

会社の中でも聞いてばかりの人とは関係作りは上手くいきませんよね?
新人は、ベテランから聞いてばかり(TAKE)になるように感じますが、実は新人からのGIVEは、業務知識でなくても構いません。野球に詳しいとか音楽に詳しいでも良いので、どんな人でもなにかGIVEできるものを持つことが重要です。
「あの人は、面白いよね」というのは、周りの人が持っていないものを持っていてGIVEしてくれるから言ってもらえるのだと思います。
技術者も「データベース」に詳しいとか、「ネットワーク」に詳しいとか、「ハードウェア」に詳しいなど、GIVEできるものを持つことが重要です。GIVEできるものを持っていれば自分が持っていないものをTAKEすることができて、関係構築も上手くいきますね。
皆さんも是非自分の得意分野を持って幅広い仕事をすることを目指してみてはいかがでしょうか?

P.S. 最近の調査では、誤った使い方が増えているそうです。
(正)人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる:45%
(誤)人に情けを掛けて助けてやることは、結局はその人のためにならない:45%
意味としては、逆になります。
しかし、言葉は意思疎通の道具なので、逆の意味に捉える人が半数とすると言葉の意味も変わってくるのかもしれません。誤った解釈が多くなれば言葉の意味も変わってしまうのが自然な気もします。
正しく自分の意思を伝えることは、コミュニケーションの手段が増えた現代でも難しいと感じます。

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