Insight Technology

2019.12.16

AWS re:Invent 2019に行ってきました♪

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こんにちは!インサイトテクノロジーの松尾です。
今回、運よくAWSの年次カンファレンスである『AWS re:Invent 2019』に参加する機会を得ることができました。もちろん初めてのre:Invent参加です。私が参加したセッションを中心に、re:Inventへ参加した所感などをお伝えします。

『AWS re:Invent 2019』とは

re:Inventは世界中の AWS ユーザーが集まり、ベストプラクティスや最新情報を学ぶための年次カンファレンスです。毎年この時期にAWSの新しいサービスが発表されたりするので、発表がメインのカンファレンスかと思われるかもしれませんが、「学ぶ」に重きがおかれているのも一つの特徴で、Andy Jassy氏のキーノートスピーチでも最初にそこに触れていました。カンファレンスにつきもののEXPOもありますが、参加者数の規模の割にはさほど大規模なEXPO会場ではありませんでした。re:Inventは非常に大規模なイベントで参加者全体として65000人。また日本からの参加者も1000人以上おり、旅行会社のパッケージツアーも用意されているほどです。私はこれまで、これほど日本からの参加者が多くいるような海外のカンファレンスへは参加したことがありません。

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私とクラウドとAWS

以前にAWSのEC2を1年間くらい利用していました。用途は主に、開発していたアプリケーションのスケールアウト性能の検証を行うためで、同じスペックの数十台のサーバーを一時的に用意し、アプリケーションが期待通りにスケールすることを確認するのに利用しました。費用が使った分しか発生しないのでEC2はまさにうってつけの環境でした。最近の私が関わっている業務ではAzureでのサーバーレス環境であるFunctionsやVirtual Machineを主に使っています。一方でサーバーレスといえばAWSのlambdaの方がサービスも先行しているとも思いますので、その界隈の情報なども一気に仕入れられることも期待し、今回のカンファレンスへ参加しました。

キーノートスピーチ

re:Inventでのキーノートスピーチでは、毎年数多くの新サービスなどが発表されています。今年も量子コンピューターインスタンス、次世代Redshift、マネージCassandra、SageMakerやHPC分野に向けての数々のアップデートが発表されています。キーノート会場は非常に巨大で多くの人が参加されていましたが、当日はリアルタイムでストリーム配信され、また後日録画が公開されることもあり、会場外で聞いている方も多かったようです。私も、Andy Jassy氏のキーノートのタイミングで別の打ち合わせを設定していたので、Andy Jassy氏のキーノートをライブで聴講することはできませんでした。ですが2日後くらいには既に動画が公開されておりますので、もう誰でも参照することができます。また、内容につきましては、日本から参加された多くの方々が既にブログに情報を掲載していたり、また記事も既に多く出ていたりすると思いますので、ぜひそちらを参照いただければと思います。キーノートだけでなく各セッションについてもAWSのチャンネルで公開されております。
では、なぜ米国まで行ってre:Inventに多くの人が参加しているのかというと、やはりその場で感じるAWSの勢いや空気感などを感じに行っているのではないかと思います。前述の通りAndy Jassy氏のキーノートはその場で聞けませんでしたが、Monday Night LiveやLiveで聞いた他のキーノートはどれも内容に富み、2時間を超えるセッションを短いと感じさせられてしまうほどのものでした。

ワークショップの受講

各セッションについても後から動画が公開されることもありましたので、re:Invent初参加の私はなるべく現地でないと体験できないようなものに参加しようと思いました。re:Inventでは講師の発表を聞くセッション以外にも、ワークショップという参加者が実際に手を動かして確認できるセッション(いわゆるハンズオンセッション)がたくさん設けられており、今回私は多くをこのワークショップの参加に費やしました。以下、参加したワークショップのうちのいくつかをご紹介します。ちなみに他の方のブログ記事などを見ると、ワークショップ参加にはかなりの英語力が要求される旨が書かれていたりもしますが、そんなことは全くありませんでした。基本的には資料もあらかじめ用意されており、それに従って実施、わからなかったら質問する、というスタイルでした。

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(ワークショップの雰囲気)

Amazon Forecast (AIM335-R: Accelerate time-series forecasting with Amazon Forecast)

Amazon Forecastは、時系列予測のためのフルマネージドサービスです。時系列データとはタイムスタンプのついた一連のデータのことで、時系列予測では、過去の時系列データを使って将来を予測します。予測の対象にもよりますが、予測がはずれた際にはそれが上振れでも下振れであっても様々な影響をもたらします。amazon.comでも持つべき在庫を予測したりするなど、多くのシーンで予測が活用されています。一方で、過去データがないような新しい製品など、いくつかのシチュエーションでは簡単に予測が行えないものもあり、似た製品を利用するなど現実的問題をどのように処理するかも重要なポイントとなります。
ワークショップはAmazon SageMakerのNotebookを使用して行いました。Amazon SageMakerはAWSにおける機械学習関連サービスの中心的なサービスで、機械学習 (ML) モデルの構築、トレーニング、デプロイを便利に扱えるようなサービスです。その中のNodebookは、機械学習の実行結果を記録しながらデータの分析作業を進めるためのツールとしてはほぼデファクトとも言えるJupyter ノートブックをワンクリックで使用開始できるサービスです。それを用い、githubに登録されているサンプルを実行していくというスタイルでした。
ワークショップを通してAmazon Forecastを触った印象ですが、"Amazon Forecast を使用する際に、機械学習の経験は必要ありません。" などと書かれているため、どれだけ簡単に使えるのかと思っていたのですが、SageMakerから使うという使い方だと、予測に使うロジック(ライブラリ)としてAmazon Forecastにあるものを使うという感じで、お世辞にも "簡単に使える" という感じではないと感じました。こういう使い方であれば、pythonの他のライブラリも使うことできる人、が対象になりそうで、Amazon SageMaker Studioなどもっと違った使い方があるのかもしれません・・・。これは今後もう少し調査してみたいと思います。ちなみに、Amazon Forecastでサポートされている予測アルゴリズムがここに記載されていて、古典的なARIMAやProphetに加え、RNNベースのDeepAR+を選択することができます。

AWS DeepRacer (AIM207-R4: Get started with AWS DeepRacer)

今回、楽しみにしていたワークショップの一つ、DeepRacer体験。DeepRacerはAWSが提供している「強化学習 (RL) を楽しみながら学ぶ」ためのサービスで、ラジコンのような実際に走る車両がありそれをコース上で走らせることができます。今回のワークショップでは実機は使わずにAWS上にあるシミュレータにてモデルの作成と実行を体験するものでした。
DeepRacerの仕組みをざっくり言うと、車両の位置や速度などの情報から "報酬" を計算し、その計算された報酬がより高くなるよう学習を繰り返すことで、決めたコースをより早くゴールまでたどり着くよう "モデル" を作成します。この報酬をどのように計算するか(reward function)、を考えるのが開発者の腕の見せ所です。このDeep Racerは年間リーグも開催されているのですが、今回のre:Inventで開催された「AWS DeepRacer Championship Cup」では、日本から出場された方が1位、2位を獲得しました!

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(re:Invent会場にあったChampion Shipの会場)

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(決勝はKeynote会場で)

ワークショップでもAWSのクレジットをもらい、実際にAWS上で評価関数を記述してシミュレータ上で実行するのですが、このモデルのデプロイと実行(トレーニング)にかなりの時間がかかります。かなり大規模な人数でワークショップを実施していたこともあり、かなり重く、ワークショップの時間内では、数回実行するくらいが限界でした。でも、昔F1グランプリなどを見ていた世代としては、なかなか面白く、今後も時間を見つけて触っていきたいなと感じさせられるものでした。ちなみに、シミュレータ上での実行にAWSの利用料金が課金されていくので、のめりこみすぎには注意です(無料のクレジットが最初にいくらかあるそうですが)。DeepRacerワークショップのコンテンツはこちらです。

Amazon QLDB (DAT352: Building applications on Amazon QLDB)

Amazon QLDBはAmazon Quantum Ledger Databaseの略で、「フルマネージド型台帳データベース」と紹介されています。Ledger Databaseというと、ブロックチェーンなどをイメージされるかもしれませんが、ブロックチェーンは分散型でQLDBは中央集権型です。QLDBの特徴は、信頼された中央機関が所有する、透過的でイミュータブルであり、暗号的に検証可能なトランザクションログを備えていることで、その機構により、データの変更すべてが追跡され、完全で検証可能な変更履歴が長期間維持されることが保証されることです。通常のリレーショナルデータベースなどで同じようなことをしようとすると、アプリケーション側で様々な制約などを作りこむ必要がありますが、データベース自体にその機構があるわけではないため、意図しない変更などをブロックする術はありません。一方、ブロックチェーンなどの分散型の台帳を使うことは可能ですが、複数ノードで構成されるブロックチェーンネットワーク全体を構築および管理していくことは多大な管理コストなども発生します。

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(Amazon QLDBの特徴)

ワークショップでは実際のQLDBサービスに対してプログラムからTableを作成してデータを登録するなどを体験するところまで実施しました。時間が足りなかったので、これは要復習ですね。このワークショップのコンテンツはこちらにあります。

私はサービスやアプリケーションを開発しているチームに所属していることもあり、その他、LambdaやSQSを使ったマイクロサービスアーキテクチャ、Kinesis Data Firehoseを使ったリアルタイムデータ処理のセッション、AWS Full-Stack Templateのワークショップなども受講しました。

イベント期間の一週間で全てを吸収することができたわけではないので、今後引き続き復習などをしていきたいと思います。今回得られた知見は、新たな取り組みや学習、調査のきっかけとなり、また普段使っているAzureの利用においても参考になる内容も多くありました。
来年も機会があればぜひ参加したい思います。

ちなみに、今回宿泊したホテルはちょっと会場から離れていたために安かったこちら。

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エクスカリバーホテルです!

ちょっとやってみたカジノでは全く勝てませんでした♪

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