Oracle新人のRACインストール その10

<Oracle新人のRACインストール その10>
ペンネーム: world famous beagle

こんにちは。
さて、メルマガ10回目にしてようやく、Oracleのインストールが始まります。
インストーラを使った、RACのインストールは、事前準備さえきっちり行って
いれば、あとは、インストーラの指示に従うだけです。
ただ、ITコンサルタントを目指す印旛くんは、一歩踏み込んで、Oracleを理解
するチャレンジをしていきます。
(別の言い方をすると、岸田さんに突っ込まれているだけ、ともいいます)

今回は、記念すべき300号です。
内容は、OCRとVoting Diskについて!!
それでは、今週もはりきってスタート!

まずは、CRSのインストールで、OUIで設定する項目の整理から・・・
■インストール先の指定
■クラスタ構成の指定
■ネットワークインタフェースの使用方法の指定
■OCRの場所の指定
■Voting Diskの場所の指定
■インストール
■root.sh
■VIPの構成

先週の続きで、OUIが起動したところから順番に見ていきましょう。

「やっとインストールが始められるな。
ここまで来るのにかなり苦労した気がするけど、この先はどうなんだろう・・・」

■インストール先の指定
(例)/opt/app/oracle/product/10.2.0/crs

「まずは、CRSのインストール先を指定するんだな。あ、環境変数のORACLE_HOME
で設定した、PATHが表示されてるな。あれを読んでるんだろうな」
→ 印旛くんの思ったとおり、もし環境変数ORACLE_HOMEに/home/oracleと定義
していたら、/home/oracleがこの画面で表示されます。

■クラスタ構成の指定
「次は、クラスタの設定か。ここで、クラスタメンバーを登録するんだろうけ
ど・・・。パブリックノード名、プライベートノード名、仮想ノード名か。
片方のノードの情報しか表示されてないな・・・」

→ OUIの表示では、インストーラを起動したノード情報しか表示されないので、
ADDボタンからもう片方のノードの情報を登録します。

「なるほど、ただ情報を加えるだけでいいんだ」

■ネットワークインタフェースの使用方法の指定
「ネットワークインタフェース?よくわかんないけど、インタフェース名、
サブネット、インタフェースタイプっていうのがあるな」

##プライベートインタフェースは、clusterwareでノード間通信に使われます。

「うーん。パブリックとプライベートを指定するだけかな。IPアドレスを見て、
確認すればOK。よし」

■OCRの場所の指定
■Voting Diskの場所の指定

「順調順調。お次は、OCRの場所の指定。うん、そういえばパーティションを
作るときに、OCR用の領域で100M作ってたな。そうすると、/dev/raw/raw1を
割り当てればいいはずだけど、”通常の冗長性”と”外部冗長性”を選ばなきゃ
いけないな。なんだそれ?」

なんか、つまずく予感・・・。
とりあえず岸田さんに聞いてみるしかないか。

「岸田さん、OCRの場所の指定で、、”通常の冗長性”と”外部冗長性”を選ばな
きゃいけないんですけど、どちらにすればいいですか?」
「通常の冗長性、ってミラーリングするかしないかってことでしょ?」
「うんと、はい、OUIの画面で、OCRをミラーリングするかしないかみたいに
書いてありました」
「君、そもそもOCRとかVoting Diskが何かわかってるの?」
「・・・。これから勉強しようと思ってたところです!」
「ふーん。じゃあ勉強してくれる。
今回は、外部冗長性を選んで、OCRとVoting Diskにraw1とraw2を割り当てれば
いいでしょ?なんで外部冗長性を選ぶか、とOCRとVoting Diskについては調べてね」
「はい・・・」
「インストール作業だけ出来ても意味がないからね。
何かを選択する時は、常に意味を考えるようにしないとだめだよ」

—–OCRとは—–
OCRは、RACを構成する様々な情報(データベースや、各ノードのインスタンス、
サービス、VIP、CRSスタックの設定パラメータの保持など)が格納される非常に
重要なファイルです。
このため、ミラーリングをするなど、冗長性を持たせることが大切です。

—–スタックとは—–
「うん。かなり重要なファイルであることはわかった。CRSスタックのスタック
っていうのはなんだろう?」
***スタックとは、データ構造の一種で、最後に入れたデータが最初に出てくる
という特徴を持っている。その逆に、最初に入れたデータが最初に出てくる
データ構造は、キューと呼ばれる***

「最後に入れた情報が最初に出てくるんだから、
常に最新の情報が出てくるということだよな。なんかそれっぽい気はするけど」
——————–

うーん、本当にこの場合のスタックはこういう意味なのかなぁ。
いまいちわからないなぁ。
富樫さんに聞いてみようかな。

「富樫さん、CRSスタックっていうのが何か知ってますか?」
「知らないな」
「スタックっていうのは、調べてみたらデータ構造の一種みたいな感じだった
んですけど・・・」
「うーん。この場合は、そういう意味ではないと思うよ。
多分CRSのサービスのまとまりのことをいってるんじゃないかな」
「あ、やっぱりそうですか。僕もそんな感じではないかなと思ってたんです。
やっぱり、IT用語って同じ言葉で色々な使われ方がしますよね。ややこしいなぁ」

—CRSスタック—
CRSスタックは、CRS、CSS、EVMというCRSのサービスがメモリ空間にまとまっ
ているものです。CSSは、インターコネクトでノードの稼動確認を行い、CRSは
CRSリソースを管理しています。また、CRSリソースとは、ORACLEインスタンス、
ASMインスタンス、リスナーなどのCRSによって稼動状態を監視されるリソース
のことです。

—–Voting Diskとは—–
共有ディスク上に作成される、障害時に、ノードの更新情報を参照する領域。
各ノード間では、CSSのサービスが1秒間隔でパケットを送信し、通信の不可避
をチェックしています。さらに、CSSのサービスは、共有ディスク上のVoting
Disk(投票ディスク)の更新を行います。
CSSは、この2つの情報を使いながら、ノード障害やインターコネクト障害時に
対応します。

うん。わかってきたぞ。CRSスタックの3つのサービスにはそれぞれ役割がある
んだな。Voting Diskの役割は、障害時に備えて、ということだな。
インターコネクト障害のことを、コンピュータ用語で、スプリットブレインっ
ていうらしい。ちょっとかっこいいから覚えやすいな。

「岸田さん、OCRとVoting Diskは理解しました。
ついでに、CRSのサービスについてもわかったと思います」
「ほんと?」
「はい。ばっちりです」
「あ、そう。じゃあ、早くインストール進めなよ」
「あれ?なんかこう、つっこみとかは、ないんですか?」
「だって、わかってるんでしょ?」
「はい、そうですけど・・・」
「じゃあいいじゃん」

岸田さんから、つっこみがなかったらなかったで、調子くるうな。
ま、いっか。とにかく先に進めよう。

■インストール
OCRとVoting Diskの場所を指定して、”次へ”、と。
あ、”インストール”っていうボタンがある画面だ!ついにきた!
今までの苦労が結果に変わる時がきたな。緊張するなぁ。
本当にこのボタンおしていいのかな。

「岸田さん、インストールのボタンおして平気ですよね?」
「は?」
「いや、なんかまだやり残している事はないかな、と思って」
「ちゃんとやったんでしょ?」
「はい、そうなんですけど、僕がやってることですから・・・」
「いいから、早くやりなよ。やればわかるんだから」
「わかりました。いきまーす!!」

クリック!!

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学生時代、サッカーをやっていた私ですが、
試合の直前の集中力が高まっているときなんかに、
チームメートに対して、「いい顔してるな」と感じる時がありました。
ルックスではなく。
たまには、人から言われる時もありました。

昔を思い出して、また頑張ろうと思う週末でした。